つい最近、人に指摘されて気付いたことがひとつ。どうも私は「暮らす」ということが好きだ、ということ。あらためて書いてしまうと、かなり赤面ちびり、、、なんだけど。知人に「趣味は?」って聞かれた時、「一応は『散歩』って答えるんだけど、本を読むとか、音楽を聴くとか、美味しいものを食べるとか、寝るとかも好きだし……」って言ったら「要するに生活してることが好きなワケね」ってカツーンと。
そっか。日記風のエッセイが好きなのも、ライフスタイルを伝える写真集が好きなのも、市場や路地裏が好きなのも、生活の臭いがする所に無意識に私の食指が動いてたってことらしい。そんなワケで映画にしても、日常を描いた、淡々として地味な作品を好む傾向がある。
「私が観た映画の中で、犬が登場して印象的だったのは、どれかなぁ」としばらくぼんやりしてみた。で、浮かんだのは『海辺のレストラン』。副題でガスパール&ロバンソンってなってるフランスもの。犬はホントにちょっとのちょっとしか出てこないんだけど、その犬の登場によって、なんだか救われて、前向きなキモチでその映画を観終えることができる。そこが好き。登場する人たちの、どんな状況でも何かを楽しもうとする心意気、その余裕も好き。だってそれって、まさに日々の暮らしの基本だもんね。楽しいは正しいので。
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