中国四千年の歴史に息づく粉モノが水墨画で蘇る!
久しぶりの更新が土曜日に。
休日には美術館という方も多いことでしょうから、
当、ウルセー美術館【絵画のフロア】へどうぞ。
すべての所蔵作品は、ローガン石黒画伯の作品となっています。
「ウルセー美術館」の説明←はこちらとなっております。
なお、世界15カ国語対応のイヤホンガイド案内もご用意させていただいております。
ご希望の方は、100万円をお振り込みください。
今回公開する作品は、以前にも紹介した、『たこやきDEマンボ!』というその書物から。
やはりローガン石黒と同じく芸大浪人したあと、
こちらはしっかりと日大芸術学部に進んだ画家、
パラダイス山元との共著であります。
<作品解説>・・・・・・・・・・・
ローガン石黒画伯は若くして、水墨画にも傾倒していきました。
20代前半で中国に渡ると、深山幽谷に仙人を訊ね歩き、
霞を食べながらその奥義を極めていったと漏れ伝わっております。
その頃、中国四千年の歴史の中で、日本の食文化が関わりを持っていたことを、
氏は発見します。
それは、まごう事無き、たこやき、だったのです。
脈々と伝わってきたそのスケールの大きな事実に深く感銘を受けた
ローガン石黒は、万里の頂上にほど近い洞窟で、
じゅうじゅうと音を立ててたこやきを焼いたと言います。
千枚通しでひっくり返し、熱々の半生をほおばりヤケドし、
前歯に青のりをくっつけ、奥歯に挟まったたこを引っ張り、
感動に打ち震えながら、筆をとって描いたのが当作品です。
なお、『たこやきDEマンボ!』には、
当館のキュレーターが書いた作品の解説も掲載されていますので
以下に全文を転載します。
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孔子、孟子、老子、韓非子……。
中国の先達ー立派な哲人たちが、
みな好んでたこやきを食していたことは意外と知られていません。
<饅頭とは、豚の頭に羊や豚の肉を餡として詰めて河に流した>
(↑ キュレーター注・ホントです)
ところからその名がつけられたことが広く知られているのとは対照的です。
彼らは、深く瞑想に耽る時、学問の追求に迷いが生じた時、
手軽な食事に安堵の場を求めました。
そんな時、よりどころとしたのは、豚饅頭でも餃子でも焼売でもありません。
心のすべてをやんわり丸くおさめてくれる、たこやき、でした。
黄河のほとりで釣り糸を垂れる時、険しい山中で修業を積む時、
桃園の誓いでも、赤壁の戦いでも、文化大革命でも、
北京五輪でも、上海万博でも、いつも傍らにはたこやきが……。
ここに紹介するのはそんな中国に息づくたこやきを描いた水墨画です。
福建省の山中とおぼしき枯れた風景に、
人々の心に締めるたこやきの存在感の大きさを示すが如く、
大きくどっしりと描かれているのが印象的です。
↓ 一時、ユーズドで4000円になったことがあります。不思議…