●『2択思考』前書き
ライフハック的考え方、流行ってますね。
昔は「おばあちゃんの知恵袋」というものがありましたが、
あれのビジネス版、自己啓発版といったらよいでしょうか。
すぐに役立つ小技。
これはたしかにありがたいことです。
仕事とかモテるとか、即効性があればウレシイに決まってます。
しかし、たとえば、薬。
即効性があるということは、効力が長続きしないことの裏返し。
知識だってそうですよね。
試験前に一夜漬けして覚えたことは、大人になったら覚えていない。
スポーツなら?
野球の試合前に慌ててノックを受けても、エラーの可能性大……。
2択思考は“頭の漢方薬”。
あなたが慌ててつかもうとしている目先の「得」に対しては、
メリットが見えないでしょう。
クリアに思考するクセを定着させることで、
じわじわっと効いてくるのが2択思考ですから。
決断そのものを楽しむ。
すると、自然に楽しいと感じることに突き進むようになる。
やがて、あなたが魅力的になり人が寄ってくる。
一見、遠回りしているように思えて、
実は、求めていたことが向こうから訪れる。
だって、小説や絵画、また映画、音楽、スポーツなど、
ビジネス的には「即効性」のない事柄に多く触れ、
喜怒哀楽の感情を大いに振り切っている人は、
普通にいるだけで人を惹きつけますもんね。
2択思考は、デジタルな言葉の印象と違って、
とてもアナログ的な考え方です。
スパッと決断する頭と、人間くさい、泥くさい心が
共に歩んでいくイメージです。
これは、僕の編集者生活や人生経験の中で少しずつ積み上げたもの。
肌身感覚から固めてきたロジックを
実体験例も盛り込みつつ、
極力平易な表現でお伝えしたいな、と思っています。
今ここまで読むことを選択してきていただき、
ありがとうございます。
では、さらにこの先も続けて読むことを選択していただけましたら、
どうぞよろしくお願いします。