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2013.2.13 編集者部

小沢一郎さん(編集者ね)と飲んで

小沢一郎さん55歳。
政治家じゃなくて、編集者。
現在は、講談社・児童局、第一出版部部長。
書籍時代の代表作は『五体不満足』。
他にありすぎて書けないぐらい素晴らしい本を残しています。
ちなみにお父様は、昨年12月に亡くなった小沢昭一さん。

知り合ったのは、小沢さんがまだ30歳前だったらもう27年前か。
小沢さんが『週刊現代』のグラビア担当。
僕が25歳。『PENTHOSE』ほぼ専属フリー記者で、がんがん、
脱ぎ系のグラビアページ、袋とじなど知的画期的エロ記事で作りでノリ始め、
やっと仕事が本気で楽しくなってきたころでした。

政治経済、カルチャーから、脱ぎ、エロまで混在した
大人のエンタメ誌『PENTHOSE』を作るのは楽しく猛烈に忙しく
朝から朝まで仕事してほとんど音羽に住んでいた。
契約フリーじゃないので、他の仕事してもよかったので、
誰の紹介か覚えてないけど、小沢さんから仕事を依頼された。
『PENTHOSE』で元気のいいやつがいるから、
みたいな流れできた話だったような。

そして3年近く、エポックメーキングで面白い脱ぎ系、ナンパ系記事を何本も
『週刊現代』グラビアでやらせてもらったのです。

歴史に残ってますよと小沢さんに言わしめた記事は
『ビデオギャル運動会』>レフェリーに村西監督かつきだし大宮のグランドまで
『ビデオギャル水泳大会』>なんと土門拳賞の管洋志さんに撮って頂く奇跡!
しかも水中カメラ!
他に思い出深いのは、六本木の路上でハデな女子をキャッチし
路上で身長ぐらいあるばかでかい筆で、習字させる企画。
書かせるのはエロいけど言い訳できる文字。バナナとかソックスとかだったような(笑)。
しかも、テレビに出てる書道の大先生連れて行って
ギャルの習字に朱字入れたり、講評したりというイカレタ企画。
やってるときはつらかったなあ(笑)。
それから、水着メーカーキャンギャルを決まった直後にまとめて6人グラビアにする企画、
その後定着していくのですが、はっきり言って僕が始めました。趣味で(笑)。
かわいいコばかりと知り合えて無茶苦茶楽しかった。。。
鈴木京香さん、SOS仙台から来てもらったり、飯島直子さん、松島菜々子さん……。
このあたりの話長引くのでまたおりを見てにして。

その後僕は『PENTHOUSE』休刊に伴い(売れてましたがアメリカとの契約問題)
『Hot Dog PRESS』に呼んでいただき契約編集者となったので仕事はしませんで、
4年経って32歳で独立してからは会ってませんでした。
書籍に移られたの知ったのもかなり経ってからで、
『五体不満足』が大ヒットしたときも小沢さんの仕事とは知らずで。
ちなみに、書籍に異動になって最初に出した企画書がああなったという!
持ってる人です(笑)。

まあ間の話はカットして、まだ著者としてはまだお仕事ご一緒してないのです。
でも昨日は企画の話ではなく会いました。
年末に小沢さんから頂いた喪中ハガキの文面に僕がしびれ、
それだけを伝えたくメールしたら丁寧なレスを頂き
そんなことから昨晩、お互いの近所、下北にて。

あまりにも楽しい4時間を過ごし、帰宅して深夜にそんなあれこれをツイート。
起きても興奮冷めやらずでまたツイート。
このテンション残しておきたくなったので、こうしてブログに記します。
古い順にコピペします。

最高に楽しい夜でした。
企画のことは考えてなかったのですが
「定年までにぜひ1冊やりましょう!」
といって頂きぐっときました。
やる!

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

小沢一郎さんと4時間飲みメシ。最高。昭一さんが一番風呂と決まっていて、
帰らないと銭湯に行っていたと!そんな話は少しだったけど、
最後に親子で食事にきたという下北のお店で聞いたので、
あああの声がここに1年前に響いてたのかと思いは巡り。

小沢さんとは、5年前まで、15年ぐらい話してなかったけど、
エポックメーキングで超知的で画期的エロ系記事を作らせて頂いたので
ツーカー感、戦友感がハンパない。
五体不満足もクイールもエロ記事も、心(身体?)が動くのは同じ。

小沢さん喪中ハガキ
<鳥になって空を飛びたい。もっといろんな景色を見たいーー。
若いころは僕だって、もちろんそう思っていたのですが、五十路もなかばを過ぎて、
だいぶ肩の力が抜けてきました。鳥の目で眺める大きな世界の、
かがやきは圧倒的ですが、
虫の目で見るほのかな光にも、希望の種を感じます。
続<虫になって、子どもたちと語りあおう。虫になって、おじいちゃんの話を聞こう。
虫になって、笑おう。泣こう。虫になって、仕事をしようーー。
新しい年も、一冊一冊心を込めて編んでいくつもりです。ご指導のほど、
どうぞよろしくお願いいたします。
12月10日、父が他界しました。欠礼させていただくこと、お許しください。

このハガキ、年末からずっと机の横においておきました。
普段、まったくスカさない小沢さん、55歳、とても素敵。
あの笑顔を見たくてみんな仕事したくなるよなあ。かっこつけないのがかっこいい。

しかし、魅力的な、ミーム力持った人と会うと翌朝まで糸引きますね。
夜中もツイートした、小沢一郎さんの話がさまざま面白くて。
著作権継承者となった小沢さん。各版元から事務的文面がたくさん来たと。
で、「ああ、うちはいまいちだ。やはり文春、新潮はさすがだ」と(笑)。

「石黒君、いろんなところと仕事してるから、契約とか絶版時とかの文面違い感じますか?」
「書籍だと60社ぐらいですが、たしかに全然違います。返信用封筒入ってないところから、
絶版のお知らせのやさしさに泣きそうになったりも→麹町方面」
「うちはダメでしょう?」「いえいえ、上の中です(笑)」

いよいよ、「くん」と呼んで頂ける現役編集者が減ってきました。
そんな有り難い方を大切にしていきたい。仕事初めて8年目までにお世話になった
音羽の方々の叡智でなんとか食ってるようなものですから。

版元の編集者の方々の多くは、とても博識であり、斬ったはったの修羅場をくぐり抜け、
様々な調整でバランス感覚優れ、人を残してる。
定年になったそんな人の本をプロデュース・編集したく、
虎視眈々と狙いを定めてます(笑)。あの人とあの人と……

小沢さんに言われた。「石黒くんは、ちゃんと残してきたものあると思いますよ」
「いや、1冊以外はニッチなところで粛々とやってるだけで。楽しいですけど」
「それがいいんですよ!
その楽しそうにやってる背中を若い後輩たちに見せることが、残すことですから」
グッときましたわ。まだまだ楽しくいく!

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本、おかげさまで好評、いい感じです!
ありがとうございます!

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